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実用新案権

実用新案権について(シヤチハタさんの事例)

”シャチハタ”さんではなく、正しい表記は”シヤチハタ”さんなのを皆さんご存知ですか?
電子化による脱ハンコが叫ばれて久しい世の中ですが、
社会人の皆さんは一人ひとつ以上はまだハンコをお持ちでしょう。

シヤチハタさんのHPを見ると
「しるしの価値」を
アナログでも
デジタルでも
と表記がありますが、まさに印鑑=しるしはその人がその人であることのある種証明のようなもので
今後デジタル化が進んでいく中でも無くなることはないのではないか、と考えています。

今回は、シヤチハタさんの代表的な製品でもある、
Xスタンパーと実用新案権について記事にしていきたいと思います。
まず、実用新案権について以下にまとめていきます。

● 実用新案権とは?

実用新案権は、技術的なアイデアや工夫を保護するための知的財産権の一種です。
特許権と比べると、少し小規模な技術的工夫を守るための制度と考えてください。

● 特許権との違い

– 特許権: 画期的で新規性の高い発明を保護
– 実用新案権: 小規模だけど clever な技術的工夫を保護

例えば、ある中小企業の職人さんが考案した、少し改良された工具のデザインや、日常生活に役立つ小さな発明がこれに該当します。

● 実用新案権で何が守られるの?

以下のような技術的アイデアが保護の対象になります:

1. 製品の形状や構造に関する工夫
2. 道具や機械の使い勝手を改善する小さな技術的アイデア
3. 既存の技術を少し賢く改良したもの

● 具体的な例

– 使いやすくなった調理器具のデザイン
– 作業効率を上げる工場の機械の小さな改良
– 便利な日用品の新しい構造

● 実用新案権の特徴

→メリット
– 特許よりも取得が比較的簡単
– 登録までの期間が短い
– 費用が安い

→デメリット
– 権利の存続期間が短い(最長10年)
– 技術的な進歩の程度が特許ほど高くなくてよい

● 取得のための条件

実用新案権を取得するには、以下の条件を満たす必要があります:

– 「考案」であること
– 産業上利用できること
– 新規性があること
– 創作性があること

● 企業にとっての価値

企業にとって、実用新案権は大きな武器になります:

– 自社の技術的工夫を他社から守れる
– 競争力を維持できる
– 技術的な優位性をアピールできる

● 注意点

– 権利期間は最長10年
– 維持するには登録料の支払いが必要
– 権利侵害があった場合は法的措置が取れる

● まとめ

実用新案権は、大げさな発明ではなくても、少しの工夫や改良を守ってくれる頼もしい味方です。
自分たちの技術的アイデアに自信がある方は、一度検討してみる価値があるでしょう。

そして、「Xスタンパー」も実用新案権を取得していました。
※1984年10月23日に満了
シヤチハタは特許権以外にも、今回の実用新案権、
意匠権や商標権といったまさに知財MIXで研究開発の成果を保護・活用している会社です。
近頃はその印鑑技術を応用して、脱ハンコ社会が進む世の中でも
魅力的な商品を世に送り出しています。

例えば、こちらの製品。
「おててぽん」は、手にスタンプを押して、スタンプが消えるまで手をしっかりと洗いましょうね
という具合にお子様が楽しみながら手洗いの練習ができるという代物。

続いてはこちらの製品。
「MIERUMO(ミエルモ)」は、トイレに吹きかけるだけで尿ハネが可視化できちゃうという代物。
意外と便器周りのみならず、壁などについた尿ハネがトイレの匂いの原因だったりすることも多いようです。
また、この商品に使われている技術は今年特許査定を受けています。
特許権についての詳細はこちら

今回はシヤチハタさんの製品と実用新案権についてまとめてみました。
私たちの身の回りにはたくさんの技術と知的財産があります。
次回も身近な製品と知的財産について記事にしていきたいと思います!

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